この作品は、カネッティが作りだした
ある特殊な状況下での物語です。
登場人物の名前は、全員、「数字」です。
その数字は、その人物の寿命をあらわしています。
「25」という名前の人は、25歳で死にます。
「79」という名前の人は、79歳まで生きられます。
それだけが絶対の世界です。
「なぜ?」「どうして?」と考えてはいけません。
その状況が当たり前の世界です。
人びとは、自分がいつ死ぬのかをはっきりと自覚して生きています。
「社会保障は?」「教育は?」「福祉は?」
などと考えてはいけません。
名前として「与えられた寿命」で死ぬのが
当たり前の世界なのです。
生まれたときに自分の名前=寿命が与えられ、
それにそって計画的に生きるのが
この世界での正しい生き方のようです。
「誰が?」「どのように?」「経済は?」「法律は?」
いろいろな疑問が沸き上がります。突っ込みたくもなります。
でも、「そんな世界」なのです。
ブルガリア出身のユダヤ人作家、思想家。
激動の20世紀を見続け、書き続けた
ノーベル文学賞作家、
エリアス・カネッティ。
彼はこの作品で何を描きたかったのでしょうか?
いろいろな読み方ができます。
個人の唯一の財産(命と時間)に対する
権力との関係。
或いは、カネッティが生涯をかけて追及した
「群衆」というものの一つの解。
それはそれで正しいと思います。
でも、ぼくにはそれ以上に、
「名前が寿命?なんだそれ?どうやって生きるの?」
という読み方でこの作品を解釈しています。
schedule
7/27 fri 19:00~
7/28 sat 14:00~ 19:00~ ★プレトーク有
7/29 sun 12:00~ 17:00~
pre-talk
only 7.28 sat 19:00
『天命を知るということ』
鈴木邦男(文筆家)✖️髙木尋士(照準機関)
place
会場住所:東京都港区六本木5-10-33 ストライプハウスビル
ticket
Price 3,000円(税込)
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原作:エリアス・カネッティ
照準機関:髙木尋士
照準助手:市川未来
記述機関:鶴見直斗
照明:若林恒美
音響:大和二矢
ヘアメイク:木下恭子
制作:オフィス再生
協力:鈴木邦男 吉本千穂 オフィス・イヴ Confetti Quartet Online
cast
磯崎いなほ・板敷輝・嶋木美羽・竹下亘・杖崎史・鶴見直斗・二之宮亜弥・ゆーま(50音順)
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